ぎびじゅんがく

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ゴッホ~最期の手紙~

ゴッホ~最期の手紙~を観た。

 

96分間全編を油絵で描く驚異のアニメーション映画である。ファン・ゴッホ風のカラーシーンと幾分写実的に描かれたモノクロシーンで構成されており、前者の筆致・色彩はまさに画家のそれそのものだ。肖像画の人物達は生き生きと動き、風景画に描かれた木々や建物を三次元的に回り込むような視点で眺める。動画にすることで切り取られた一瞬であるという絵画作品の静的でもあり動的でもある性質が強調されているように感じた。

 

ストーリーはファン・ゴッホが生前に残した一枚の手紙を巡り画家の自殺の瞬間を探るサスペンス風で、主人公には郵便配達人ルーランの息子が選ばれている。将来に不安を感じる青年が画家の人生に魅かれていく様子につられて僕もぐいぐいと引き込まれていった。画家の描いた肖像画のモデル達がキーマンとなり画家について語る中で、「狂った画家」という画一的なゴッホ観を揺さぶる内容で物語としても面白い作品だった。

アサラトを買いました

 店内に所狭しと並べられているのはムビラ、ゴッタン、ハルモニウムにディジュリドゥと殆どの方には聞き馴染みのない楽器ばかり。ここは千里のみんぱく(楽しいけど見るだけ)か浜松の楽器博物館(ここも楽しいけど見るだけ)か、いや京都が誇る日本有数の民族楽器の専門店コイズミ(楽しい上に買える!!)である。

 さて、今回僕が購入したのはアサラトという楽器で、店頭には入門、普通、プロユースの3グレードが取り揃えられている。全て試奏してみるとプロユースの最高級品は出音がまるで違う。しかしアサラトも他の楽器と同様にいいものほど当然値段は高くなる。

 コイズミでは数百円程度から購入できる笛や鈴なんかも扱っていて、このお手軽感も民族楽器の魅力だと思う。しかしプロユースの品となるとそれなりの価格で、僕がやってみたい楽器でいうとバラライカは18万円、スチールドラムは20万円の値札が付いている。だが僕は迷わず最高級のアサラトを選んだ。この最高級の楽器のお値段は、、、たったの4千円だったからである。

 

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 このアフリカの楽器は、20cmのロープの両端に直径5cmの木の実が結いつけられているだけのつくりをしている。木の実の中には種が入っていて振るとシャカシャカと音が鳴る。この上なく素朴なのだ。最高級たる所以は木の実がオイルで丁寧に磨き上げられていること(スベスベでいつまでも触っていたくなる)、二つの木の実の重さが均等であることだ。この手間賃がかかっているだけなので普及品と高級品でも千円、2千円程度の差しかないのだ。そしてこの少しの手間が格段に楽器の質をあげているように僕には思えた。

 店頭で購入すると店員さんがバランスの良いペアを選んでくれる。またデモ演奏を披露してくれるのも嬉しい(僕はこれで購入を即断した。演奏姿がとてもかっこいいし楽しそうだった。)就職してから京都にいなくてよかったと思う。こんな店が近所にあったら民族楽器破産してしまうよ。