ぎびじゅんがく

さくのギターMEMO

ジャズギター、アコースティックソロギターを弾いています

Lowdenのエレガットを細か〜く見る

休暇明けって全然エンジンが入りませんね〜。リフレッシュしてやる気がみなぎるタイプの人も少なからずいるんでしょうが、僕は「この休みは良かったなあ次の休みはいつだろなあ」みたいなことをダラダラダラダラと考えてしまいます。

 

さて前回の全体像に引き続き、LowdenのS-25Jの詳細を頭から順番に見ていきましょう。

 

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同じエレガットでもスペイン系のものなどは花弁の先のような切れ込みのあるデザインが施されることが多いですが、Lowdenは装飾がほとんどなくモダンな印象です。GodinやTaylorのような、クラシックからは距離を置いてエレガットを作るブランドに近しい雰囲気ですね。S-25Jの旧モデルはペグボタンが半透明のパール風だったようですが現行品は黒のエボニーです。引き締まった印象で僕はこちらの方が好きだな。Gotoh製のこのペグは回し易くてなかなか良いものだと思います。ピカピカしすぎない落ち着いた光沢も楽器の雰囲気に合っています。

 

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ネックはマホガニーを主とした5ピースです。一本で作るよりも曲がりにくくなるんですかね。ヒールには継ぎ目がないので積層ではなく一本のマホガニーを成形しているようです。こういうところは地味に豪華。キュッと絞ってあるのでハイフレットも弾きやすくなっています。

 

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指板はエボニーです。サウンドホールにかかる終端の部分の柔らかい曲線はこのギターの特徴的なデザインですね。Lowdenロゴの下線をなぞるような曲線になっていて、楽器全体としてまとまりのある見た目を構成するポイントだと思います。ここはかなりお気に入り。。

サウンドホール周りのロゼッタやボディ周縁のバインディングは木象嵌になっていて、5ピースネックの雰囲気と本当に良く合っています。昔のモデルだとロゼッタだけがアバロン貝になっているようです。この辺は好き好きだと思いますが、現行品は全体の調和にずいぶん気をつかってデザインされていることが分かります。

 

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ブリッジはいたってシンプルですが、構造が独特で弦1本につき穴が2つ開いています。メリットは何だろう。。?張り替えが簡単そうではありますね。

エンドピンは渋い銅色で、頭からお尻までツヤツヤキラキラを避けるチョイスが徹底されています。ここにシールドが挿さります。ピックアップはL.R.BaggsのSession VTCを搭載。良いピエゾです。

 

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背面には木目の良い上質なインディアンローズウッドが使われています。

 

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カッタウェイはなだらかで優しい印象。ツンツンの175と比べるとこんなに違います。

 

LowdenのエレガットS-25Jはアンバランスに華美な箇所がなく、一見地味だけれど美しい細部を丁寧に積み上げて作られた楽器だという印象を受けました。その結果、全体としての統一感があって飽きのこない良いデザインになっていると思います。はぁ、ええですなぁ。。